SRE NEXT 2023 に個人スポンサーとして参加しました&シルバースポンサーとして協賛しました #srenext
こんにちは。X-Tech5取締役CTOの馬場です。
さる2023/9/29(金)に開催されたSRE NEXT 2023 IN TOKYOに個人スポンサーとして参加しました。
また弊社X-Tech5はシルバースポンサーとして協賛しました。
「ちょっとやり過ぎなんじゃないの?」という気はするものの、いろいろな現場に入らせてもらってSRE実現のために一緒に働いているわたしたちにとっての素晴らしいイベントだと考えたのです。そして実際に素晴らしいイベントでした。オフライン・オンラインともに盛況だったようでわたしも嬉しいし楽しめました。
[宣伝] SREやっていきたいけど手が足りない、SREを広げて定着させたいけどいまいちうまくいかない、というかたはぜひお問い合わせください
(CFP→選別の結果なので応募段階では多数あったのかもしれませんが)みなさんいろいろ取り組みを進めてきた結果か、”ちょっとやってみた”みたいな発表はあまりなかったように思います。
SREsのチームがひとしきり取り組んだ結果がどうか、1-2歩進んだ後の話が多かったと感じました。
ここからは個人の感想です。
目次
Reliabilityの価値を見直したい:いまの自分たちにとって、どのくらいの価値があるの?
SRE NEXTだから、SREが好きだから、SREsが集まっているから、、、というバイアスが多分にあると思うのですが、いままで見聞きしてきた事例の多くで “Site Reliabilityに最上位の価値があることを暗黙の前提にしている” ケースが多かったかもな、と感じました。
暗黙的に”Site Reliabilityには価値がある(が、うまく伝わらなくて組織に広がらず定着しない)”という世界観を持っていたのではないか、という意味です。
ここに一石を投じたのが、樽石さんのオープニングキーノートの
『事業において・会社においてReliabilityが会社の根幹でありDNAである』
というところです。順番は “事業・会社のReliability→Site Reliability” であって、 “Site Reliability→事業・会社のReliability” ではないのですよね。現場からのボトムアップの論法だけではなし得ないところです。
もし自分たちSREsの中に”Site Reliabilityには価値がある(が、うまく伝わらなくて組織に広がらず定着しない)”という意識があるのなら、その意識が現時点の自分たちの状況に即していたかよく考えたいところです。「SLI/SLOを決めたい」「エラーバジェット運用を始めたい」となったときに直面することが多いように思います。
短期/中長期、機能開発/持続性など”できればやりたいけれどいまいまリソースの問題で全部はできない”ことがたくさんあります。既存ユーザーは実は事業戦略上のターゲットユーザーではないかもしれません。リソース制約や事業戦略の中で誰が何をどういうバランスで決めるのか、意思決定者とステークホルダーは誰で、どのような判断基準なのか、広めたいReliabilityという文化はほんとうにいまのわたしたちに適切なのか、改めて振り返って立ち位置や展開を見直すと面白そうです。現場のいちエンジニアが手掛けられるような内容ではないかもしれない、という気もしなくもないですね。
山口さんのクロージングキーノートで紹介されていた『信頼性は会話です』も同じ界隈の話です。
たとえば対話の結果として「いまはToil削減・on-call改善・リリースエンジニアリングだけをやるのがベスト」という結論になるかもしれません。プラクティスからいまチームに居るSREsでできそうということでこの3つを成すのと、対話の結果決めた3つを成すのでは意味も意義も大きく違うし、今後の展開も変わってきます。
話がどんどん大きく抽象的になってしまいましたが、、、SREingは価値観や価値基準が全く異なる他人との対話がキーファクターであり、他人との対話ですから相手の価値観を学んですり合わせるのは当然といえば当然ですね。難しいですが、それが大きなくくりで見たときのSREかなとも思います。抽象的な課題は具体化し、大きな課題は分割して解決していくのは鉄板の手法ですね。
個人的ベストセッション:QAと共に築く、機能性を通じた信頼性担保への取り組み
わたしが当日参加できたセッションのなかで一番イイネとなったのは、MIXI井上さん(@syossan27)の『QAと共に築く、機能性を通じた信頼性担保への取り組み』でした。
Reliabilityのことを考えるとQAとはほぼ一体になるはずで、対話してお互いにエンパワーしながら技術的解決を実現していらっしゃるあたりが特に素晴らしい。
称賛:イベント運営がスムーズになっていて素晴らしい
X-Tech5は昨年のSRE NEXTにもスポンサードしました。前回はなんというか先読みや確認が薄い感じで、やりとりがものすごくドタバタしていました。しかし今回はやりとりがとてもスムーズで無為に往復することもなくたいへんスムーズでした。
ブースのスタンプラリーはあった良かったです。ひととおり回って声をかけるモチベーションになりました。
あと、配信があるのはとても助かりました。
同じ時間帯のものは1つしか聞けないですし、なんだかんだでブースを回ったりすると部屋に入りそびれます(ました)。会場の広さのバランスが少し微妙で、Aに比べてB・Cが狭く、2連続でCに入れないという事態になりました。ただ配信があるのであまり嫌な気分にならず過ごすことができました。
要望:もう少しじっくり聞きたかった
今回は樽石さんのオープニングキーノート、山口さんのクロージングキーノートが40分枠で、ほかはすべて20分枠でした。なんというか、20分だと短すぎて1ネタ話しきらなくてどうしても薄く感じます。キーノート2本の満足度が圧倒的に高く、他のセッションが少し物足りなく感じでしまうのは時間枠の要因が大きいと感じました(もちろんお二方のトーク力が満足度に大きく寄与している面はあります)。
あとはAsk the speakerみたいなブースを設けて、Ask the speakerできるタイムスケジュールの余裕があると嬉しいですね。
それもこれも1日開催だったからだと思うので、2日開催にするなり、思い切ってネタを絞るなりを期待しています。
あとは個人的な要望として、技術的解決にフォーカスした話がもっとたくさんあると嬉しいです。
CFP再利用:blogをたくさん書きました
わたしもCFPを出したものの残念ながら落選だったので、ネタを再利用してブログエントリをたくさん書きました。
琴線に触れるネタがあったらぜひご覧ください。
articleOBServe事例)SRE/オブザーバビリティよろず相談 シリーズです:
- 業務システムにSLI/SLOと言われてもピンとこない。業務システムは身内しか使わないのでユーザ体験という軸は不適切では?
- エラーバジェットをうまく運用できない
- SLIとSLOを定めたらSLAもそれに従うべきでは?
- SLI/SLOを決めたあと、アラートをエラーバジェットの消費だけにするのは不安です
- わたしたちのシステムの機能はすべて重要なので、すべてがSLIということになりますがよいでしょうか?
- SREを始めるにあたりまずSLI/SLOを決めたいのですが、なかなか決まりません
- アプリケーション開発者にとってSREはどんな効果が期待できるでしょうか?
- これからSREやオブザーバビリティに取り組むとどのくらいの期間がかかりますか?
- 自動化やトイル削減で売上が下がるのは困ります
- 忙しくて自動化やトイル削減が進みません
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